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2024-08-28

【パリと浜松の共通点?】他人事じゃない「合流式下水道」問題

こんにちは!
浜松市・磐田市・湖西市・袋井市など静岡県西部地区の外構エクステリア、タイル専門店
にちにち+そう(有限会社ヒラノタイル)です。

パリオリンピックが熱狂の内に幕を閉じました!
メダル獲得数が過去最多と、日本の選手団も大活躍でしたね👏
スポーツにあまり詳しくない私も新競技・ブレイキンの演技に釘付けでした。
(「めちゃイケ」のブレイクダンス企画に夢中になっていた世代です。笑)

そして本日8/28からは、いよいよパラリンピックが開幕!
東京パラリンピックの競泳で金メダルを獲得した浜松市出身の鈴木孝幸選手。
今回も地元からエールを送りたいです!!

さて今回のパリ五輪で開催前から大きな話題になっていたことといえば、
セーヌ川の水質汚染問題。

実際にセーヌ川で競技をした選手が
入院してしまったというニュースもありました(原因は定かではないようですが…)。
パラリンピックでも引き続きトライアスロンが予定されているようです。
パリってそんなに衛生状況が良くないの…!?なんて思ってしまいましたが、
実はここ浜松市も他人事じゃないってご存じでしたか?

セーヌ川の汚染の原因となっている「合流式下水道」という仕組み、
なんと浜松市の一部地域でも採用されているんです。
そこで今回は「合流式下水道」って何?というところから
家を建てる際の外構工事に関わってくる部分まで解説していこうと思います!

特に新築工事を検討中の方、あなたの土地も関係あるかもしれません。
ぜひチェックしてみてください!

そもそも「下水」とは

住宅から出る「下水」は↓の二つに分類されています。

汚水(トイレ・お風呂・キッチン等の排水のこと)

雨水(敷地内に降り込む雨水のこと)

現在の主流は「分流式下水道」


一般的には

汚水は「汚水用の通り道」を通って、処理場で浄化されてから河川へ

雨水は「雨水用の通り道」からそのまま河川へ

と分かれて排水されています。

これが「分流式下水道」です。
現在の下水道はこの方式で整備されています。

そうではないのが「合流式下水道」


ここまで読んでいただいて「合流式」と聞くと、
汚水雨水と一緒に浄化せずにそのまま河川に流しているのかな?
と思われるかもしれませんが…実はその逆。

この地域では雨水汚水全て処理場で浄化されてから河川へ放流されています。

これが「合流式下水道」です。

「合流式下水道」の問題点


全て処理場を通っているなら良いんじゃないの?
と思ってしまいますが…そこに大きな問題が!

豪雨の際に大量の雨水が流れ込むことで処理場がパンクしてしまい
未処理の汚水が一緒に河川へ放流されてしまう!
ということ。

これがまさに、パリのセーヌ川で起きていることなんです。

「合流式下水道」が存在しているワケ


なぜそんなリスクのある仕組みが採用されているのか…。

合流式下水道」が整備されている地域はパリの他にはロンドンやニューヨーク。
日本では、東京・大阪・名古屋。
共通点は「大都市」であるということ。

これらの都市では歴史的に早い段階で下水道が整備されました。

当時はコレラの流行などで公衆衛生が悪化していて
「分流式」よりも工期が短く、早急な整備が可能な「合流式」が採用されたそうです。

浜松市でも、現在のJR浜松駅の周辺で「合流式下水道」が整備されました。
なんと明治時代のことだそう!
ある意味、インフラ事業が進んでいた証でもあるんです。

(ちなみに浜松で合流式下水道が辿り着く先は、皆さんご存じ馬込川です。
 セーヌ川と馬込川にこんな共通点があったとは…。)

水質改善のために


パリでは五輪開催に際して貯水施設を建設するなど
水質改善に取り組んでいたのが記憶に新しいですが…

日本でも「合流式下水道緊急改善計画」として、
既に全国的に改善事業が行われています。

要チェック!外構工事に関わること


さて、そんな水質改善のための取り組みの中でも
にちにち+そうの専門・外構工事に関わる部分を紹介します!

ここ浜松市の「合流式下水道地域(通称:合流地域)」では
自分の敷地内の雨水はできるかぎり敷地内から出さないことが決められています。

実際に外構工事で必ず道路沿いに設置しないといけないのがこの「U字溝」です。

この溝の中に敷地内の雨水が流れ込みます。
溝は敷地内にある「浸透桝」につながっていて
雨水を地中に自然浸透させるという仕組みです。
(浸透しきらなかった雨水だけが、汚水と共に下水道に流れていきます)

下水道に流れ込む雨水の量を少しでも減らそうという取り組みです。
このような取り組みが始まってから
未処理の汚水が河川に放流される回数は半減しているそうです。
(「浜松市合流式下水道緊急改善計画について」より)

「合流地域」で新築を予定している方


ということで「合流式下水道地域(通称:合流地域)」で新築住宅をお考えの方は
早い段階で「U字溝」の設置範囲や
必要な費用を確認しておくことをオススメします!

※「U字溝」の設置はあくまで浜松市のルールです。
 詳しくはお住まいの自治体へご確認ください。

予算はもちろん、駐車場やアプローチのデザインにも関わってきます。
設置したいカーポートに干渉する、なんてこともあるかもしれません。
事前にしっかり確認しておくことで理想のお庭に近付けられるといいですね!

そして地域の一軒一軒が協力して衛生的で安心できる街をつくっていけるよう
お施主様と私たち外構業者が責任をもって取り組んでいくことが大切です。

この後、セーヌ川でも大きなトラブルなくパラリンピックが行えることを祈って…!

おまけ「合流式下水道」の見分け方


浜松市の「合流式下水道地域」の主なエリアは
JR浜松駅周辺・駅南の一部・遠州鉄道第一通り駅~曳馬駅周辺など。

「自分の家はどうなのかな…?」と気になった方へ
カンタンな見分け方をお伝えします。

家の前の側溝のフタが取り外せる
分流式下水道

家の前の側溝のフタが取り外せない
or近隣の比較的新しい家がU字溝を設置している
合流式下水道

敷地内に浄化槽がある
=下水道が整備されていないので「合流式」の可能性はありません

※この限りではありませんので、
 実際に工事等をされる場合は必ず不動産会社さん・住宅会社さんへご確認くださいね🙇‍♀️

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